日経平均、調整終了で再び2万円台に回復?

8日に現れた「幻のSQ」サインとは何か

直近の調整は、ドイツ国債の金利の急上昇等から、カネ余りファンドの動向が不透明になったことによって起こった。もし、買い方の趨勢に大きな変化がないとしたら、売り買いの勝負では、買い方有利は明白だ。

そのカネ余りファンドの動向に大きく影響するのがアメリカの利上げ時期だった。アメリカの利上げ時期に影響する雇用統計が、先週の相場を左右していたのは、これも当然のことだ。

マーケットは気まぐれだが、相場は再度上昇へ?

さてその4月のアメリカの雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比22万3000人増で、失業率も5.4%だった。マーケットはこの数字を、「早期利上げ観測が浮上するほど強くなく、景気低迷不安が出るほど弱くない」と解釈して、8日のNYダウは前日比で267.05ドル高の1万8191.11ドルと大幅高となった。

 マーケットの反応は本当に気まぐれだ。一時は「逆指数現象」(さまざまな景気指数が弱いと『利上げ遠のく』で買われ、指数が強いと売られる)になっていたが、最近は数字が弱いとそのまま売られるなど、はっきりしない反応を示していた。

今回の雇用統計の解釈にしても、1万8000ドルを回復して戻し気味だった、「マーケットの都合の良い解釈」のような気もする。

それが証拠にNYSEの出来高も7億株台ほどしかなく、本格的な上値志向の動きにつながるかはまだ不透明だ。13日(水)の小売売上高、15日(金)の鉱工業生産次第ではまだまだ波乱もありそうだ。とにかく、今後もアメリカでは利上げ時期をめぐる議論が、相場を動かし続けそうだ。

一方の日本株はどうなるだろうか。確かに先週末は反発したが、調整局面への不安感は残った。

しかし、それでもこの前週末のNY株の反発で、CME(シカゴ日経平均先物)が1万9600円台後半に戻っているので、前述のように、オプションSQ値(1万9270円)が幻のSQ値になる確率がかなり高まった。早くもこのオプションSQで、「調整局面は一区切りついた」という意見が増えるだろう。

今週は、国内の指標で大きな発表はない。8日のトヨタ自動車の決算に対する反応は当初かなり注目だったが、このNY株を中心とした「全体買い」先行の中では影響は限定的になった。

それでも個別企業で注目の決算が少なくない。週前半ではゼネコン各社や、ソフトバンク、後半ではメガバンク、第一生命に注目をしてみたい。特にこのところ休んでいたゼネコン、最近見直し買いが顕著なメガバンクが決算後にどう反応するか注目だ。今週の日経平均の予想レンジは1万9300円~2万円としたい。

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