酷暑でも働き方・部活の変革を拒む日本の不思議 惨事が起きる前に試される日本人の自己変革力
ここまで書いてきて残念に思うのは、国が動かないと、あるいは実際に大惨事が起こらないと動き出さないという、企業・学校・国民の反応の鈍さです。
通勤や外回りで従業員が健康を害したり、生産性が低下したら、困るのは企業です。別に経済産業省や経団連からの通達があってもなくても、企業はテレワークを率先して導入するべきでしょう。
学校の役割は、生徒の心身の健全な成長を促すことで、酷暑のような成長を妨げる要因には対処する必要があります。文部科学省からの通達があってもなくても、学校は率先して部活動のあり方を見直すべきでしょう。
そして何より、酷暑で害を被るのは、国民自身です。国や勤務先・学校の方針などに関係なく、テレワークをし、屋外ではマスクを外し、激しい運動は控え、自分の健康を守ることを優先するべきでしょう。
変われない日本でいいのか
日本国・日本人は、自己変革をすることが苦手だとよく言われます。たしかに古くから、白村江の戦い・蒙古襲来・黒船来航・GHQ進駐と、大きな外圧があったときに国家のあり方が変わりました。
もし近年の酷暑を一過性の異常現象だと思うなら、企業・学校・国民は活動・行動を変える必要はないかもしれません。しかし、一過性ではないトレンドの転換だと思うなら、活動・行動を大きく変える必要があります。
そして、どうせ変えるなら、大惨事が起こってからやむなく変えるというのではなく、自ら進んで変革に取り組みたいものです。今回の酷暑では、日本人の自己変革力が試されています。
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