酷暑でも働き方・部活の変革を拒む日本の不思議 惨事が起きる前に試される日本人の自己変革力
出社にはさまざまなメリットがあり、まったく否定するものではありませんが、ここまで危険な暑さになると、テレワークによって通勤や外回りを極力減らす必要があるのではないでしょうか。常時とは言わないまでも、7月から9月は「原則テレワーク」とすることが、有効な解決策でしょう。
テレワークには、「対応できない業種・職種がある」「社内のコミュニケーションが悪化する」といった反対意見があります。ただ、コロナ対策でテレワークができたのに、暑さ対策ではできない、という理屈は通りません。「できる」と思えばなんとかできるし、「できない」と思えばいくらでも言い訳は思いつく。要は経営者の考え方次第です。
近年、従業員の健康が生産性や幸福感を高め、ひいては企業の発展につながるという認識のもと、「健康経営」に取り組む企業が増えています。そうした健康経営の先進企業には、率先してテレワークを導入し、企業サイドの暑さ対策を先導して欲しいものです。
マスク着用のリスクを直視しよう
第2に、マスク着用ルールの見直しです。マスクをすると、体内に熱がこもりやすく、脱水症状に気付きにくくなり、熱中症のリスクが高まることが知られています。マスク着用率は徐々に低下していますが、まだ炎天下でマスクを着用している人が多くいます。
マスクを外さない人は、それぞれに理由があることでしょう。しかし、炎天下のマスク着用は、体にとって悪いことは間違いありません。
厚生労働省は昨年6月から、マスク着用は「熱中症のリスクが高くなります」とし、「屋外ではマスクをはずしましょう」と呼びかけていました。ところが、今年3月13日から「マスクの着用は個人の主体的な選択を尊重し、本人の意思に反してマスクの着脱を強いることがないよう」と方針を転換しました。
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