「生成AI」今から活用したい人が知るべき驚く盲点 自分の考えを文章で書く「超アナログ能力」が必要
従来のAIと今回の生成AIとの違い
山本龍彦(以下、山本):今日は生成AIの発展が「アテンション・エコノミー」に及ぼす影響について主に議論したいと思っています。まず、そもそも生成AIとは何なのか、どういう特徴を持っているか、お話しいただけますか。
栗原聡(以下、栗原):人工知能(AI)と一口に言っても、研究自体は60年くらい行われている大きな領域で、生成AIが出てくる前から多くの重要な技術が生み出されてきています。
生成AIの土台であるDeep Learning(ディープラーニング)以前での文章を生成するAIは、少々乱暴なまとめ方をすると、あらかじめ文章を構成するパーツを多数用意し、研究者がそのつながり方のルールを決めておき、入力に対する適切なパーツをルールに基づき組み合わせて文章を生成させていたのです。
今回登場した生成AIが従来のAIと何が一番違うかというと、AI開発者が前もって「こういう入力に対してはこのように回答する」と決め打ちするのではなく、AIが自分でパーツを組み立てながら結果を作っていく、つまり生成するということです。