資格試験に落ちる人がやりがちな「落とし穴」 大事なのは勉強と休みのリズムを作ること
独学も同じです。
試験に挑む場合は、休みをいかに確保するかが大きなポイントです。
休養なしで努力を続けられるほど、人間は丈夫にできていません。それほど心と体の疲労回復は重要です。
合否を分けるといっても過言ではありません。
生々しい動機に基づくニンジンをぶら下げ、勉強へのモチベーションが高まったら、何よりも先に休みの予定を決めましょう。
休みなしだとどうなるか
難関試験に挑戦する日々はとにかく苦しいです。
受かるかどうか見えないまま、人生の貴重な時間をささげることになります。
社会人受験生であれば、使える時間は大幅に限られます。必然的に、多くの人は、余暇を削ることになります。
それはまるで、ゴールのないマラソンのようです。
よくある失敗はこうです。
頑張ろうという気持ちが先走り、休みなしのスケジュールを組んでしまいます。
最初は順調に進んでも、次第に疲れがたまり、ノルマをこなせなくなっていきます。
そのうち、予定が大幅に遅れてテキストを開くこともなくなり、「自分にはどうせ無理だった」と目標をあきらめることになります。
じつは、これは最初に挫折したときの私です。
最初に公認会計士試験に挑戦したときは、資格の専門学校に通っていたのですが、3か月ほどで行けなくなりました。
このとき、スケジュールに休みを入れていませんでした。
週7日、朝から晩まで勉強していました。
標準的な1年半で受験するプランだと、1コマ90分の授業が1日に2~3コマあります。これに加えて予習、復習をすると、1日の勉強時間は10時間を超えることもザラです。
土日も休みなく机に向かうことになり、もちろん趣味に割く時間はありません。
代わり映えのない毎日にだんだん集中力がなくなり、目を閉じてもテキストの内容が頭から離れません。
楽しいことは何もなく、「明日も勉強か……」と憂鬱な思いで毎日を過ごしていました。
日常から色が消えてしまい、すべて灰色になったかのようでした。