月9「真夏のシンデレラ」はただイタいドラマなのか 「古い」「ダサい」酷評だらけのスタートだが…
その市東さんが影響を受けたのが、第33回の大賞受賞者で、昨秋に「silent」(フジテレビ系)を手がけて称賛を集めた生方美久さん。市東さんは自身が1次審査で落選した第33回で「同じ看護師のアラサーである生方さんが受賞したことを知って再挑戦を決めた」という経緯があるそうです。
直球のラブストーリーに好意的な声も増えつつある
新人脚本家の魅力は、「感覚が視聴者層に近い」「ベテランや中堅とは異なるセリフや描写が書ける」などと言われていますが、ここまでの2話でもみずみずしいセリフや描写がいくつかありました。
たとえば第1話で、夏海が健人に夕日を見ながら「(夕日が沈むまでの目安は)指1本15分。日没まで。けっこう当たるよ」と伝えるシーン。さらに第2話でも、健人が夏海の好きなクジラのおもちゃを射的で取り、夏海から「ほしかったんでしょ」と聞かれ、「ほしかったよ。(夏海が)ほしがってたから、ほしかった。プレゼント」と返したシーンがありました。
今後もこのような新人脚本家らしいみずみずしくも印象的なセリフや描写が見られるのではないでしょうか。
実は第1話より第2話放送終了後のほうが、「舞台が夏の季節にぴったりな海。かつての月9らしい感じの恋愛もの」「夏を感じられるし、観てる間はドラマの世界に浸れる」「久しぶりにキュンっとするドラマで私的にハマった予感」などの好意的な声がジワジワと増えています。
夏という季節性にこだわり特化した作品だからこそ、王道かつ直球のラブストーリーをあえて選んだからこそ、新人脚本家を大抜擢したからこそ、いくつかのツッコミどころはあるでしょう。ただそれでも放送が進むたびに、見ている人々の満足度は高まっていきそうなムードが漂いはじめているのも事実です。
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