日経平均株価が将来5万円台になっても驚かない 7~9月相場が低調でも弱気になる必要はない

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この「プライム市場の時価総額1302兆円」は先週の時価総額806兆円の61.5%増だ。これを仮に7月7日のTOPIX(東証株価指数)の終値2254にかけ合わせると、2254×1.615=3640となる。

「日経平均5万円台」は実現不可能ではない

NT倍率(日経平均がTOPIXの何倍かを表す数値)次第ではあるが、これも7日現在の14.36倍を当てはめると、日経平均株価は5万2270円となる。

以上、ここまで数字を並べ立てた。もちろん、これからバブルが起きるかどうかはわからない。だが、インフレ経済がようやくスタートした日本の名目GDPは、2024年だけでなく、2025年も2026年も増え続けるはずだ。

すでに2023年の名目GDP成長率は、政府の「2%台」の予測に対して、民間エコノミストの間では「4%説」が増えている。当然、日経平均株価の目標値も上がっていくことになる。

先述の目標値である「5万円台」はちょっと乱暴な設定だといわれるかもしれないが、「今回の相場は1年や2年では終わらない」という筆者の考えの基本だと思っていただきたい。実際、1つの例にすぎないが、約2年前に「日経平均の『大相場』が始まったのかもしれない」(2021年9月20日配信)の記事では、日経平均の目標値を3万3921円としたが、ほぼ実現している。

さて、壮大な話をしたかもしれないが、現実的に目先の相場に戻ろう。日経平均の6月の月間上昇幅は2301円だった。この上昇幅は、5月の2031円を上回ったほか、2カ月連続の2000円台の上昇となり、日経平均の算出史上、初となる快挙であった。

「3日新甫」となった7月の初日の取引で、日経平均は6月につけていた33年振りの高値を更新した。その後は反落したが、はたしてこの強さが吉と出るか凶と出るか。

暦と違って、兜町では「夏相場」といえば7月から初秋の9月を加えた3カ月を指すが、「1年のうちで最も低調な3カ月」というのは過去の統計数字が示すところだ。相場を知っている投資家ほど、どう行動するか、悩む時期である。

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