「マスクとザッカーバーグ」が格闘技で戦うワケ 業界トップ2人がなぜUFCでの対決を望むのか
イーロン・マスクが6月にソーシャルメディアでマーク・ザッカーバーグに「ケージマッチ」を挑んだ翌日、UFCのダナ・ホワイト会長にメールが届いた。
メタのザッカーバーグCEOからだった。檻のようなリングで戦う世界最高峰の総合格闘技大会を率いるホワイトに、マスクは本気で戦うつもりなのかと尋ねたのだ。
ホワイトはテスラ、ツイッター、スペースXを経営するマスクに電話し、彼が戦う意思があることを確認した。ホワイトはそれをザッカーバーグに伝えた。これに対してザッカーバーグは、UFCで最も輝かしい実績を持つ選手の1人であるハビブ・ヌルマゴメドフのキャッチフレーズを借りて、「Send Me Location(場所を送れ)」とインスタグラムに投稿した。
「2人とも戦いたがっている」
それ以来、ホワイトはこの対決を企画するために、毎晩テック界の億万長者である彼らと個別に話し合ってきたという。6月27日には、「日をまたいで12時45分まで2人と電話をしていた」という。そして、「2人とも戦いたがっている」と付け加えた。
世界有数の大富豪である2人のケージファイトなんて、単なる奇想天外なソーシャルメディア上の演出だと思っていたら、大間違いだ。
ホワイトによれば、この10日間、彼とマスクとザッカーバーグは、アドバイザーに助けられながら水面下で交渉し、物理的な戦いに向けて少しずつ前進しているとのこと。試合が実現するという保証はないが、イベントの大まかな輪郭は形作られつつあると、ホワイトおよび話し合いを知る3人の人物は語った。