1人で引っ張ろうとするリーダーが時代遅れな訳 結果を出せるチームリーダーになる5つの条件
私は、「幸せの灯は分け放題」だと、いつも研修で伝えています。ろうそくの灯は、ほかのろうそくに灯を移しても減りません。何本分け与えても、元々のろうそくの灯は減らない。だから灯は分け放題です。幸せも、分け与えても減りませんし、むしろ与えるたびに増えていきます。
人に喜びを与えてもらえたら、人は優しくなれます。家に帰ったら家族に優しくできるでしょうし、優しくしてもらった家族は、友人や知人に優しくします。そして、優しくした人はみんなの喜ぶ姿を見て幸せになれる。
そうやって幸せが連鎖していけば、世の中はもっと明るく元気になるはずです。「喜ばれるを喜びに」が私のモットーで、人に喜んでもらえたら自分のことのように喜べる人でありたいと考えています。
シェアリングリーダーは灯を分け合う人です。喜びをみんなに分け与えて、希望をみんなで分かち合うようなリーダーになれば、チームの一体感が生まれて真のやる気に満ち溢れていきます。シェアリングリーダーになるには、次のような条件があります。
私は、リーダーとは「周囲によい影響を与えて変革に導く人」だと定義づけています。よい影響を与えるためには、リーダー自ら率先して行動するのが基本です。たとえば、私は研修の会場には朝早く行き、会場のセッティングをしています。
部下にセッティングを任せて、自分はギリギリになって会場入りして研修を始めても、誰も文句は言わないでしょう。それでも、「そういうリーダーの姿を見て、尊敬できるだろうか?」と考えたとき、私は自分を甘やかさないほうを選びます。
これはリーダーと部下の関係に限らずですが、自分から相手を信じないと、相手から信じてもらえません。どんなに相性の悪い部下であっても、まず信じてみると、部下も自分を信じて動いてくれる可能性があります。部下が動いてくれないなら、自分の信じ方が足りないのかもしれません。そう思って、部下を信じ続けましょう。
これは重要なポイントです。「君を信頼しているから任せるんだ」と言いつつ、小さなことまで指示を出し、指示通りにやらなかったら「なんで言われたとおりにやらないの?」と小言を言うようなリーダーだと、部下も「信頼してくれてるんじゃないんだな」と気づきます。
心の中と言動が違う場合、うまく隠しているつもりでも、言葉の端々に、ちょっとした態度に現れます。ですので、誤魔化さずに思っていることは正直に伝えるのが、信頼関係を築く第一歩です。
相手の価値観を尊重するためには、まず相手の価値観を知るところから始めなくてはなりません。大事なのは、相手がどんな価値観を持っていても、否定しないこと。違いは違いであって「間違い」ではないのです。金子みすゞの「みんなちがって、みんないい」のように、自分と違っていても受け入れるところから、絆は築かれていきます。
よく言われることではありますが、失敗こそ人を成長させます。ですので、失敗こそ大チャンス。部下が失敗したとしても「なぜ失敗するんだ!」と非難するのではなく、「みんなで解決できたから、ボヤで済んだね。これを放っといたら大火事、山火事になってたよ。みんなで学べるいい機会になったね」と受け入れれば、お互い様とお陰様の精神がチームに育っていきます。
リーダーは部下の恐れを取り除くのが役割で、恐れを植え付けてはいけません。たとえ大火事になったとしても「ナイスチャレンジ」と励まし合えれば、次からも恐れずに挑戦し続けるでしょう。
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