デキる人が「企画書を作るとき」欠かさずやること ポイントは客観的な視点を持てるかどうか

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コツとしては「他人が作った資料だと思う」ことです。

もともと自分が思っていたことですし、自分が紙に書いたものなのですが、その意識を一度捨てて、「これは、どういう意味だろうか」「これは、正しいだろうか」という観点で眺めてみるのです。

批判されているのは自分ではない

余談になりますが、私が駆け出しコンサルタントの頃、上司や先輩から非常に厳しいレビューを受けていました。完膚なきまでに叩きのめされるという表現が適するくらいの厳しさで、作った資料の原型をとどめないのが当たり前という状況でした。

この状況は非常にツラいもので、精神的にも苦しいものでしたが、その一方で「新しい視点」を与えてくれる貴重な機会でもありました。

コンサルタントという仕事は、誰よりも深く考えることが求められます。そのため私は、この学びの機会を最大限に活用することが、コンサルタントとしての成長の鍵だと捉えました。

そのため、こういう状況において、「手直しされているのは僕ではなく、この紙である」と考えることにしました。そうすることで、否定されているのは私自身ではなく、アウトプットとして私から切り離されたものであると捉えられ、レビュー内容を素直に受け止められるようになるわけです。

ちなみに、同じようなツラい経験をすると、誰しも同じようなことを考えるようなのですが、ある先輩は「上司と一緒になって、自分の紙をレビューする」という風に考えていたそうです。彼は自分のアウトプットに対して「確かに、これ、ぜんぜんイケてないですね。いったい誰が作ったんですかね」と言えるくらいまで客観視していたそうです。

いずれにしても、書き出されたものを自分と切り離して、そのアウトプットがより良いものになるように改善ポイントを見つけ出すことは、思考を深めるための重要なテクニックです。加えて、誰かに指摘されたことを「指摘された具体的な内容」だけではなく、「その指摘に至った理由」、すなわち「その人の発想や着眼点」まで踏み込んで理解しておくことができると、自分の中に優秀なレビュアー人格を持つことができます。

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