トヨタ会長「再任賛成率の急落」にみる株主の変容 総会での賛成率が2022年から11ポイント低下

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豊田会長とトヨタの株主総会会場
議決権行使助言会社が豊田章男会長の取締役再任に反対推奨した今年の株主総会は、例年にないほど「結果」が注目された(左写真は尾形文繁、右写真は編集部がそれぞれ撮影)

「私が大きな流れに逆らいながらも前に進むことができたのは、中長期的な視点でずっとトヨタを支えてくれた株主さまのおかげだったと思う」「(新体制では)うまくいかないことのほうが多いと思うが、どうか挑戦を長い目で見ていただき、支援をいただきますようお願い申し上げます」

6月14日に開かれたトヨタ自動車の定時株主総会。豊田章男会長が社長を務めた14年を涙ながらに振り返り、佐藤恒治社長率いる新体制への支援を求めると、株主からひときわ大きな拍手が送られた。

今年のトヨタの総会は、例年にないほど注目された。理由の1つは、アメリカの議決権行使助言会社のグラスルイスが、豊田会長の取締役再任に反対するよう機関投資家などの株主に推奨したことにある。

翌15日に開示された臨時報告書によると、豊田会長の取締役再任への賛成率は84.57%。再任が危うくなるような賛成率ではないが、95.58%だった2022年からは11ポイント低下した。

豊田会長の取締役再任に対する賛成率

議決権行使結果の開示が始まった2010年以降、賛成率は93%を下回ったことがなかっただけに「反対推奨」は一定の影響があったと思われる。

独立社外取締役がポイントに

焦点となったのは独立社外取締役の〝独立性〟だった。

独立社外取締役の候補としてトヨタが選任・提案したのは4人。その中の1人である大島眞彦氏が副会長を務める三井住友銀行は、トヨタの主要取引銀行の1つだ。

大島氏を新任の社外取締役とすることには反対しない。だが、「独立していると言えない」とグラスルイスは判断した。

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