お金がない人こそ結婚するべき合理的な理由 個人の自由だが、誤解の多い結婚のデメリット
日本では、結婚前に住居を購入するというのは、極めてまれです。結婚式を挙げず、役所に婚姻届を出すだけで済ますカップルが増えています。「豪華なマンションに住みたい」「盛大に結婚式を挙げたい」と贅沢を言わなければ、中国と違ってほとんどタダで結婚できます。
結婚後の生活でも、子供を産まなければ、追加的なコストはかかりません。子供を産んだとしても、「お受験させたい」と思わず、公立の学校に通わせれば、韓国と違ってそんなに大きな負担にはならないはずです。
むしろ、結婚生活のランニングコストは、独身生活と比べて確実かつ劇的に安くなります。下の表の通り、世帯の人数が増えるほど、1人当たりの消費支出額が低減していきます。
(※外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
これは、住居費・水道光熱費など生活にかかる費用の多くで「規模の経済」が働くからです。また、結婚すると、お互いが無駄な出費を抑えようとするプレッシャーがかかります。相手がパチンコ狂とかヘビースモーカーだったら、たいてい「やめなさい」と注意します。
このように、「結婚するとお金がかかる」というのはまったくの誤解です。共働きを前提にすると、逆に金銭の負担が軽くなるのが結婚の大きなメリットです。お金がなくて困っている人ほど、真剣に結婚を検討するべきなのです。
結婚なんてつまらない?
結婚に関する2つ目の誤解は、「結婚なんてつまらない」という意見です。よく「結婚は人生の墓場」と言われます(元ネタは詩人ボードレールの「愛する人と墓のある教会で結婚するべき」という文章)。夫婦関係が破綻した既婚者だけでなく、結婚経験がない独身者も、結婚生活への失望を訴えます。
たしかに、大して好きでもない人と結婚したら、会話のない、味気ない生活になります。好き合って結婚しても、やがて嫌いになり、憎しみ合うことはよくあります。なので、「結婚なんてつまらない」という意見は、間違っているとはいえないでしょう。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら