「ハンバーグ」にソースをかける人が知らない真実 フランスとアメリカ、2つの国の由来の違い

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相違点(2) ソース

フランス料理店においては、日本の洋食店のように卓上に調味料が並ぶということはありません。料理はさまざまなソースなどであらかじめ味かつけられています。

一方のアメリカにおいては、ケチャップやマスタードなどの卓上調味料で自分の好みの味をつけます。そしてイギリス料理の影響を受けていたかつてのアメリカの卓上には、日本と同じくウスターソース類も存在していました(拙著『なぜアジはフライでとんかつはカツか?』参照)。

トマトケチャップとソースで食べる

“ニューヨークの人達は、今とてもハンバーグがお好き”

『主婦と生活』1950年9月号所収の「ほんとにアメリカ不思議なお国(その六)」には、ハンバーグ・ステーキが国民食であったころのアメリカの食生活が描かれています。

“次にキャフェテリヤにご案内しましよう。これは、お給仕人なしに自分で給仕する食堂で、大抵の大衆食堂はこの式になつています” 

当時のニューヨークの食堂はカフェテリア方式が全盛でした。そこでの代表的メニュー“ハンバーグステーキ“は50セント。

“トマトケチャップ、ソース、からし、鹽、コショーなどは、各食卓にちやんと用意されています”

ニューヨークの人々は、ケチャップやソースで思い思いに味をつけながら、ハンバーグ・ステーキを食べていました。

先日、昭和時代にハンバーグを食べた方限定で、「昭和のハンバーグの(主な、頻度の多い)調味料は何でしたか?」というアンケートをTwitter上でとりました。

アンケート結果

2754人にご回答いただいた結果、87%の方が、トマトケチャップもしくはウスター(中濃、とんかつ)ソースで調味していました。

「ハンバーグ」という名称、ケチャップやソースによる味付け。戦後の日本で人気となったハンバーグは、アメリカ料理のハンバーグ・ステーキだったのです。

アメリカには、ソールズベリー・ステーキ(Salisbury steak)という、ハンバーグ・ステーキによく似た料理も存在します。

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