「制服メーカーさんたち、準備はいいですか? じゃあ始めましょう!」
とナ先生が言った。
「さあ、制服を販売しますよ!」
と言いながらギョンホがまず1着をソナに2万円で売り、チャンミンとシヒョンもそれぞれ1着ずつ2万円で売った。計画どおり、利潤を1万5000円ずつ分けあった。
「あれっ、なんだかつまんなくないですか? 僕たちの予測どおりになっちゃって」とシヒョンが言った。
「だけど利潤はたくさん得ましたよね。今度はちょっとやり方を変えて売ってみましょうか。制服メーカーさんたち! 今やったのと同じですが、1つだけ変更します。3人は離れ離れに座ってもらうので、いくらで制服を売ったか、ほかのメーカーにはわからないように隠すことができます!」とナ先生。
「それでも僕たち、ちゃんと約束は守りますよ! 需要者の分布は同じですか?」
シヒョンが質問した。
「需要者の分布も同じです。それでは、制服メーカーの3人は、それぞれ離れた場所で制服を売ってみましょうか?」とナ先生が言った。
こうしてカルテルは崩壊する
シヒョンのところに行って何やら話をしていたジェジュンは、ギョンホのところに行って制服を買った。ソナとギュヒョンも最初はシヒョンとチャンミンのところに行ったが、結局はギョンホから制服を購入した。その様子を見ていたチャンミンは、最後に残った需要者のジェヨンをつかまえて、何やら話をすると、制服を売った。取引はすべて終了し、購入状況をみんなで共有することになった。
ジェジュンがまず話しはじめた。
「僕の支払意思額は1万5000円でした。だから2万円だと制服が買えなくて。シヒョンは2万円で売るというので、そこでは買わずに、ギョンホのところに行きました。そしたら1万5000円で制服を売ってくれたんです」
「私は支払意思額が2万円だったけど、ギョンホが安く売ってくれるみたいだったので、ギョンホのところに行きました」
「私もです」
ソナとギュヒョンが言った。
「じゃあ、3人とも1万5000円で買ったというわけね? では、ジェヨンはいくらで買ったのかしら?」
「私もギョンホのところに行こうとしたんですけど、チャンミンに呼び止められて、もっと安く売るからって言われて。それで1万4000円で買いました」
「おまえら、約束守らなかったのか? 2万円で売るって決めてたのに!」
シヒョンが、ギョンホとチャンミンをにらみつけた。
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