バルミューダ、スマホ事業「スピード撤退」の凄さ わずか1年半で撤退も、素早い決断は手本のようだ

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2021年からスマホに参入していた家電メーカー・バルミューダが、携帯端末事業からの撤退を発表した(写真:ロイター/アフロ)

先日、家電メーカー・バルミューダが携帯端末事業からの撤退を発表した。2021年から同社はスマホに参入していた。同社は使い心地にこだわったスタイリッシュなスマホとして大々的に発表した。家電の美しいデザインが大衆にとってのイメージで、スマホにも期待する声は大きかった。

待ち受け画面のユニークなデザイン、小さなシェイプ。またカレンダー等、独自のアプリを搭載し、その機能性の良さを売りに10万円強の価格設定も話題になった。

しかし、発売からわずか1年半でその事業を閉じる決定をした。在庫分は引き続き購入でき、さらにアフターサービスや修理、ソフトウェアアップデートもしばらく継続するとしている。ただ、それでも早い撤退という印象は拭えない。

発売時とは対照的に、同社のホームページには短く「同事業の終了を決定しました」等と述べるプレスリリースが発表された。

携帯端末事業撤退の理由

では携帯端末事業の撤退の理由は何だったのか。同社の「2023年12月期 第1四半期決算説明会 説明・質疑応答要旨」によると、まずは「様々な条件」「総合的に判断」という言葉が並ぶ。

さらに説明会では携帯端末事業撤退が株主の注目の的だったのか、続く質問も多くが携帯端末に関するものだ。四半期報告書に「原材料価格の高止まりと円安の影響を受けて前年同期の実績を下回」ったとあるので、「原材料価格の高騰と急激な円安の進行が、携帯端末事業にどのような影響を与えたのか」と質問がある。

答えは「原価が高くなり、適切な販売価格での提供が困難となりました」「2、3年前と比較すると非常に高くなっています」とある。

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