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生みの親に聞く「AT1債」はなぜ無価値になるのか クレディ・スイスでの無価値化は例外ではない

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――何か起こらないと市場は調整できないのですね。

市場は放っておくと楽観に行きすぎたり悲観に行きすぎたりする傾向がありますよね。時々現実に引き戻すことは必要です。

――「市場は行きすぎる」とよく言われますが、何か起きた場合に振れ幅が大きいことを指すのだと思っていました。平時にも行きすぎるということですか。

何か起きた時に行きすぎるのは、その手前で反対方向に行きすぎていたから、というのはあると思います。日本のバブルにしても、ずっと楽観に行きすぎていたから、バブル崩壊も行きすぎた。

楽観的になりすぎないように、悪いことは時々起きたほうがいいのです。今回のクレディ・スイスの救済合併とAT1債の無価値化については、スイス経済も混乱していませんし、全体としてみればよかったと言えるのではないかと思っています。

――でも、利回りが上がれば、銀行はAT1債を発行しにくくなりそうです。

利回りが高すぎるのなら、発行しなければいいのです。AT1債は発行しなければならないものではありません。バーゼル委員会は、選択肢として用意しただけです。株式で自己資本規制を満たしてもいいのです。

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