相場にどう影響?「政治家の発言」読み解くヒント 日本やアメリカの要人のコメントを振り返る

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政府要人の発言、どう読み解く?(写真:ロイター/アフロ)
2022年は、アメリカの利上げ基調を背景に円安・ドル高が進み、一時は1ドル152円に迫ったかと思えば、政府・日銀による約24年ぶりの円買い・ドル売り介入によって1日で146円台まで6円近く動くなど、「為替相場」が大きく動き「記憶に残る1年」でした。もはや、為替相場を読み解く力はビジネスに不可欠な時代。テレビ東京「Newsモーニングサテライト」でもおなじみ、ソニーフィナンシャルグループ(株)執行役員兼金融市場調査部長 チーフアナリストの尾河眞樹さんの新著『<最新版>本当にわかる為替相場』を抜粋・再構成し、毎日飛びこんでくる情報の取捨選択について考えます。

まず、「要人」や「当局者」の定義をお話ししたいと思います。「要人」とはもちろん政治的、社会的に影響力のある人のことです。また、相場で「当局者」という場合には、政治家のなかでもその政策に対する実行能力の高い要職にある方、首相や大臣、中央銀行総裁や審議委員、官僚のトップなど、その発言が相場に影響を及ぼす方のことを指します。

「筋」や「関係者」に注意

気をつけておきたい点は、情報を扱うメディアにとって、速報性が最も重視されることです。そのため、すぐに報じなければならないにもかかわらず本人の名前を明かせない場合には、「筋」や「関係者」という言葉をよく使います。「政府筋」「日銀関係者」「財務省関係者」といった形です。

こうした場合、名前が明かされていないので「これって本当なの?」と思う方もいるかもしれません。しかし、その内容の重要性から、本人の了解をとったうえで、あえて名前は伏せて報道することも多く、「筋」とか「関係者」というときは、むしろ重要なニュースの場合がありますから、注意が必要です。

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