みずほ証券は注意が出されるより前に、この問題への対策を進めていた。公取委も注意についての公表文でみずほ証券が改善策を取っていることをわざわざ指摘し、留意を促している。
というのも、IPO時の価格設定プロセスは証券業界の課題であり、こうした問題が起きないように業界全体で対応を進めてきたところだったからだ。
この課題がクローズアップされるきっかけになったのは政府が2021年6月に閣議決定した「成長戦略実行計画」での指摘だった。公開価格が初値に対して大幅に下回っていることが問題視され、その対応としてIPO時の価格設定プロセスの検証が始まった。
証券会社などで作る業界団体で、自主規制法人でもある日本証券業協会は2021年9月にワーキング・グループを設置。公開価格の設定プロセスについて検討してきた。新規上場会社が公開価格に納得できるよう、機関投資家の需要情報を提供するようにしたり、公開価格の提案根拠を説明することを規則化したりした。
近年上場した企業のCFO(最高財務責任者)は証券業界の取り組みに理解を示す。自らの上場時を振り返り、「証券会社によって公募価格のディスカウント(割引)率がバラバラだったり、ロジカルな説明がなかったりといった不満があった」という。
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