「勉強にコーヒーはNG」記憶プロ解説"超意外"な訳 世界の脳エリートが「摂る食材」「摂らない食材」

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GI値がより低いものを選ぶことをおすすめします。

とはいえ「集中したいのに、空腹に耐えられない」という時は、血糖値が下がりすぎている可能性があります。

ブドウ糖を上手に補給する必要があります。 

私が推奨する食材はナッツ、もしくはカカオ70%以上のチョコレートです。

ナッツ……アーモンドやクルミ、カシューナッツなど。塩や油などで味付けされていない素焼きのものが理想的

低糖質で良質な脂質と食物繊維を含んでおり、ビタミンやミネラルが豊富。また脳の活性化に貢献してくれる「不飽和脂肪酸」を多く含む

高カカオチョコレート……砂糖の含有量が抑えられているうえ、抗酸化物質のポリフェノールまで摂ることができる

ただし、「安心だから」といってこれらの食材を過食するのはやめてください。

一度に大量に摂るのではなく、「小腹が空いた」と感じた瞬間に少しずつ食べて、血糖値を調節しましょう。すると、血糖値は緩やかに上がり、適度な高さをキープして、その後徐々に下がってくれます。それこそ血糖値の理想的な推移です。

このように食べ物に少し気を配ることで、記憶の作業に没頭する「集中力」を持続させることができます。

勉強のときは「ノンカフェイン」を選ぶ

当然ながら、食べ物だけでなく飲み物に気を配ることも重要です。

特に注意してほしいのは、お茶やコーヒーなどのカフェイン飲料の過剰摂取「勉強の直前だから」「集中したいから」という理由で、カフェイン飲料に頼りすぎている人はいませんか。

「1日●回は、●●のおいしいコーヒーを飲むのを習慣にしている」そんな人も、多いのではないでしょうか。

カフェインの効能についての研究は、国内外に数多く存在しています。私も多くの文献を調べてきました。

確かに、カフェインには覚醒作用や、集中力や注意力など脳の機能をアップさせる効能が認められています。ただし、それは「摂りすぎなければ」という条件においてです

1日のカフェイン摂取には適量があり、その量を上回るとメリットよりもデメリットのほうが大きくなります。たとえば不安感の増大や、短期記憶の低下、脳疲労などを招くようです。したがって勉強(作業)に取り組む直前やその最中には、ノンカフェインの飲料をおすすめします。

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