私たち現代人が気づけば「井の中の蛙」に陥るワケ 知らずに「フィルターバブル」に飲み込まれている
現代はネットであらゆるものが検索でき、簡単につながれる時代です。しかし、「リベラルアーツ」的な視点で見ると、むしろ狭い世界にとどまってしまっている可能性がある、と指摘するのは「探究型学習」の第一人者として今まで2万人を超える生徒を直接指導してきた矢萩邦彦氏。矢萩氏の新著『自分で考える力を鍛える 正解のない教室』より、一部抜粋・編集してお届けします。
「井の中の蛙、大海を知らず」
想像してください。自分と深く関係があるモノやコトはなんでしょうか?
それを中心に浅いけれども関係があることも考えてみてください。時間をかけて紙に書きだしてみると想像しやすいと思います。関係が想像できている世界が、いまのところの「あなたの世界」だといえます。その世界のなかで、ぼくたちは夢を見たり、計画を立てたり、問題を見つけたり解決したりすることができます。
「井の中の蛙、大海を知らず」
これは中国の思想家荘子の言葉です。考えや知識が狭くて、もっと広い世界があることを知らない。世間知らずのこと、見識の狭いことをいいますが、一番の問題は自分の知っている世界の外側にも世界が存在していることを認知していないところにあります。
ぼくたちはインターネットを使って、あらゆる世界とつながっているし、つながることができる、と思いこんでいます。しかし本当にそうなのでしょうか?
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