子の「話す英語」習得を重視する親に伝えたい盲点 人気講師「関正生」が教える、小中学生の学習法
1つは小学校時点でのリスニングです。よくあるリスニングテストで「今から流れる英文は誰のことを紹介しているでしょう?」という問題がありますが、tennisと聞こえれば、選択肢にあるプロテニス選手の写真を選ぶだけです。astronautと聞こえれば、宇宙飛行士の写真を選べば正解になるという問題ばかりなのです。
これはリスニングの形式をとってはいるものの、ここで求められるのは単語力(4つの技能で言えば「読む」に入る力)です。
中学英語のリスニングで問われるのは「読む力」
もう1つは、中学英語(高校入試)になるのですが、やはりリスニングの形をとっているものの、問われるのは「読む」力ばかりです。高校入試のリスニング(難しい私立高校ではなく、公立高校の入試問題)はかなりゆっくり発音されるので、実際にはそこで発せられる英文を理解する力(単語力・文法力・読解力)があれば解けてしまいます。
実際、ある程度の成績の中学生なら、リスニング対策をいっさいしないでも満点を取るのが当たり前です。
小中レベルではリスニングに特有の「音がくっつく現象・変化する現象」などを問うような高度な英文を出せないので、そうなってしまうのは仕方ないことでしょう。
以上からわかっていただきたいのが、「全振りすることに不安になる必要はない」ということです。ついでにもう1つ、小中学生の保護者の「ウチの子、リスニングは得意だけど、筆記のほうが……」という悩みに対しては、決してリスニングができているわけではなく、簡単な単語テストができているだけだと認識してほしいと思います。
こういった指摘はほかで言われないでしょうから、おそらく全国の保護者はズレたアドバイスをもらってしまっているかと思いますが、ここでの内容を参考に、ぜひお子さんの「得意な技能」を伸ばす手助けをしてあげてください。
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