子の「話す英語」習得を重視する親に伝えたい盲点 人気講師「関正生」が教える、小中学生の学習法

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もうおわかりでしょうが、「技能・場面」だけでなく、「そのときの気持ち」まで踏み込むのがポイントです。簡単な言い方をすれば「誰にほめてほしいのか? 学校の先生なのか、友達なのか、保護者なのか、まだ見ぬ人たちなのか?」まで考えると、お子さんの本音が見えてきます。

最後に注意点ですが、「大人のほうがムキになって尋問のようにならない」ようにしてください。

また「明確な答えを出すことは難しい」です。お子さんも苦しんでいるかもしれませんし、自分のニーズを明確な言葉に落とし込むことは大人でも難しいので、まずは技能をハッキリさせて、そこからもう1歩でも踏み込めれば御の字と考えてください。どうか気楽に。

「4技能バランス神話」に振り回されない

世間では、英語4技能(読む・聞く・書く・話す)をバランスよく勉強することが勧められています。指導者はとにかくバランスをとりたがり、「バランスよく勉強する」ことが最善だと信じて疑いません。確かに4つの技能を同時に伸ばしていければそれは理想かもしれません。

しかし現実には、そんなことをしていたらいつまでも英語はマスターできない、というのが僕の絶対的な主張です。英語の指導者でこんなことを言う人は少ないと思いますが、僕は間違いないと考えています。「勉強はしてるんですけど、成績が伸びないんです」という中高生は間違いなく、勉強が「広く浅い」のです。

自分に必要なもの・伸ばしたい技能に絞って勉強しないと、何年経っても成長を実感できず、「結果」も出ません。結果が出ないと心が折れて、英語の勉強そのものに嫌気がさし、勉強へのモチベーションが下がってしまうのです。

4つの技能を25%ずつ伸ばすより、2つの技能を50%、もしくは1つだけの技能を100%まで伸ばしにいったほうが、結果が出やすいのは当然ですよね。

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