すき家、「ワンオペ」解消をめぐる見解のズレ

第三者委員会は深夜以外の解消も提言

写真上が4月8日の会見。創業者の小川賢太郎会長は脇(撮影:大澤誠)。昨年7月の会見(下)では興津社長とともに中央に座り、質問に対してほとんど自らが答えた(撮影:梅谷秀司)

ゼンショーホールディングス(HD)の小川賢太郎会長兼社長を先頭に姿を現した経営陣。いつもなら中央に座るはずの小川会長は机の左側に腰を下ろした。司会からの紹介は、すき家本部の興津龍太郎社長、ゼンショーの国井義郎・人事本部長、最後が小川会長だった。

4月8日、すき家の職場環境改善の進捗を確認・評価する第三者委員会から提出された報告書を公表し、ゼンショーHDは会見を開いた。

職場環境の調査を目的として設立された第三者委員会は昨年7月、牛丼チェーン「すき家」において、接客から清掃、調理を一人でこなすワンオペを「過酷なもの」と指摘。「深夜時間帯における一人勤務体制の解消を早急に実現すべき」と提言した。さらに、報告書は「小川会長をはじめとする経営幹部はゼンショーグループの『企業としてのあり方』を再検討すべきである」と指摘し、「経営幹部は小川会長に精神的に依存せず、自分の頭で考え、議論を行うべき」と記されていた。

今回の会見で、創業者の小川会長が"メインスピーカー"にならなかったのはそのためだろう。

残業時間が大幅に減少

「いわゆる過重労働というものは回避された」――。昨年11月に発足した第三者委員会(職場環境改善促進委員会)の白井克彦委員長(放送大学学園理事長)は今回、「すき家」に一定の評価を下した。

4月8日に公表された報告書によれば、月間の時間外労働が100時間以上の社員は2014年3月時点で231人だったが、同年10月でゼロに。月間の平均残業時間も2014年3月時点の109時間から、2015年2月には31時間まで減少した。3万人超のアルバイトについても、今年2月で時間外労働が100時間以上だったのは2人(2014年3月は579人)。バイトの応募者数も昨年夏以降、前年同月比でプラスで推移している。

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