「あと5年もして、経済のグローバル化が一層進むと、先進国のマーケットには、あらゆる国からの商品が流れ込んでくる。一方で、強い産業がどんどん海外に出てしまえば、賃金が上がるはずがない」「これを小売業界から見れば、モノの値段はドンドン下がるということ」ーー。
21世紀に到来する「安いニッポン」の風景を視野にとらえた、卓越した商人ならではの先見性といえるだろう。
名誉会長に復帰してからもグループの指揮はあくまで鈴木氏に任せ、伊藤氏は抑制的に振る舞った。2005年にイトーヨーカ堂グループは、セブン&アイHDを持ち株会社とする体制へ移行した。同社のロゴでは「7」の字が強調され、ヨーカ堂を感じさせる要素はあまりない。もはやグループの主役は圧倒的な収益性を誇るコンビニ事業だった。
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