「FD RX-7」マツダの神髄を極めまくった車の軌跡 今でも魅力十分な、世界に誇れたピュアスポーツ

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マツダの3代目RX-7の内装
ヘッドレストレイント一体型のバケットシート採用(写真はタイプR)(写真:マツダ)

最後は排ガス規制が厳しくなったのを理由に、2002年に生産中止となるが、1998年暮れには、最高出力をさらに当時のメーカー自主規制いっぱいの280馬力にまで引き上げていた。休むひまなく、というかんじで、改良を続けたのだ。

発表当時の価格は、ベースグレードの「タイプS」が360万円から(5段MTと4段ATあり)、「タイプR」(5段MTのみ)が385万円、「タイプX」(5段MTと4段AT)が434万円からとなっていた。

細かな作り分けもクルマ好きを喜ばせた

3つのモデルとも5段変速機のギア比は同じだが、唯一タイプRのみ最終減速比が少し低い(3.909に対して4.100)。タイプRは、加速を重視した、とりわけ走りのいいモデルである。

タイプRは、左右非対称パターンの「エクスペディアS-07」タイヤ、「ハードタイプ」ダンパー、フロントストラットタワーバー、ツインオイルクーラー、ベンチュリータイプのリアスポイラーなどを装備。

このように作り分けも、私たちのようなクルマ好きを喜ばせてくれた。いまも、マツダのお膝元の広島にいくと、FDばかり扱っている中古車専門店を見かけたりする。いつまでも人気が衰えないのだ。

Specifications
Enfini RX-7 Type R
全長×全幅×全高 4295x1760x1230mm
ホイールベース 2425mm
車重 1260kg
654cc×2 ロータリー+ターボ 後輪駆動
出力 255ps@6500rpm
トルク 30.0kgm@5000rpm
変速機 5段マニュアル
マツダの3代目RX-7、FD型と呼ばれていた
スモークレンズでブラックアウトしたリアコンビネーションランプは初期型で、1996年からは丸型3連に変更(写真:マツダ)
1990年代のクルマはこんなにも熱かった
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