日本のドル箱「半導体製造装置」が迎えている難所 米国が求める中国への輸出規制にどう相対するか
以下、番組での主なやりとり。
“中国系アプリ”禁止是非
松山俊行キャスター(フジテレビ政治部長、解説委員):中国系動画投稿アプリTikTokについて、米下院外交委員会が一般も含めた使用禁止法案を可決するなど、米国内で使用禁止の動きが拡大している。日本国内のTikTokユーザー数は約2070万人に及ぶ。日本も政府端末などでの使用は禁止されているが、地方自治体や企業などは対象外だ。日本も米国同様何らかの対策をとるべきか。
甘利明氏(自民党前幹事長):そう思う。中国は国家情報法で国内外どこにいようとも中国人と中国系企業は中国政府の要請があれば持っているデータを政府に提供しなければならない法律がある。(情報の)全部が(中国政府に)渡されることを前提として(アプリを)使わなければならない。
玉木雄一郎氏(国民民主党代表):中国のソフト、アプリだということで国家情報法とセットで考える必要がある。情報を取るような話はほかのアプリでもあるが、国家に直結して利用される恐れがあるかどうかという点がほかのアプリとは違う。
日本政府も機密情報を扱うような端末での使用はだめということになっているが、何が機密情報かもよく分からないから、米国のように政府機関、地方自治体、公的な端末等での使用は基本的に禁止するということ、早急に米国、EU、カナダと歩調を取る対応をやるべきだ。わが党でも所属国会議員や党職員にも、(TikTokアプリは)入れるなと徹底したい。
梅津弥英子キャスター(フジテレビアナウンサー):米国が日本に喫緊の対応を迫っているのが、中国に対する輸出規制だ。半導体製造装置では、日本、米国、オランダの企業が世界シェアの8割を占めている。この半導体製造装置について、米国は日本とオランダに対して中国への輸出禁止強化への協力を要請している。半導体製造装置は日本にとって中国への最も主要な輸出品だ。