次に、発音の地域差も見てみましょう。初めに取り上げるのがcaramel(キャラメル)という単語。皆さんはどんなふうに発音していますか。アメリカでは大きく2通りの読み方があります。
ひとつは「キャ-ラ-モル(ka-ruh-muhl/ˈkærəməl/)」と3音節で読む方法。皆さんもこれで発音している方が多いかもしれないですね。もうひとつは「カア-モル(kar-muhl/ˈkɑɚməl/)」と2音節で読む方法。前半がcar(車)と同じ発音になる読み方です。『Speaking American』では、以下のような分布になっているのだとか。
Dialect Surveyによると、「キャ-ラ-モル」と3音節で読む人が37.66%、「カア-モル」と2音節で読む人が38.02%と数的には拮抗しているみたいです。どちらでもいいなら、「カア-モル」のほうが発音しやすいですよね。
以前、アメリカの友人がどちらで発音するのかを確かめようと、caramel macchiato(キャラメル・マキアート)と紙に書いて、「読んでみて」と頼んだら「カアモル・マーチアートウ」と言っていました。caramelは2音節だとわかったのですが、macchiatoは英語でも「マーキアートウ/ˌmɑkiˈɑtoʊ/」で、「マーチアートウ/ˌmɑʧiˈɑtoʊ/」ではないはずなんですが……。
lawyerの発音は?
もうひとつ、発音の地域差を紹介しましょう。
lawyer(弁護士)という単語ですが、皆さんはどのように発音していますか。おそらく、「ロイヤー(loy-er)/ˈlɔɪɚ/」と読んでいる方が多いのではないかと思います。lawyの部分でloyと、boyと韻を踏むように発音をして、それにerを付けるイメージです。
でも、「ローヤー(law-yer /ˈlɔjɚ/)」と、前半をlawと同じ発音で読んで、それにyerを付けるという読み方もアメリカでは存在します。それぞれの発音がどの地域で使用されているのかを見てみましょう。
エリアで見ると、圧倒的に「ロイヤー」のほうが優勢ですが、実は数でも同様です。Dialect Surveyによると、「ロイヤー」は72.84%、「ローヤー」は21.96%です。また『ロングマン発音辞典』にも同様の調査があり、そちらでは「ロイヤー」が77%、「ローヤー」が23%となっています。これは迷わずに「ロイヤー」と発音していれば安全そうですね。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら