クルーグマン教授、「賃上げは難しくない」

マックの賃上げは労使関係の変化をもたらす

4月1日、マクドナルドは従業員の賃上げを発表した(写真: Ruth Fremson/The New York Times)

4月1日、マクドナルドが賃上げを発表した。かねてからマクドナルドに対しては、低賃金だと非難する抗議デモが行われていた。

発表された賃上げは決して大幅なものではない。最低水準の給与でも(店舗がある)地域の法定最低賃金を1ドルだけ上回るようにするというものだ。しかも対象は直営店の従業員に限られる。つまり多数あるフランチャイズ店は対象外だ。

労働市場に変化の波が起こる

それでももっと大幅な賃上げを2月に発表したウォルマートと同じように、マクドナルドの発表は米国内の労使関係における重要な変化の前触れにはなるかもしれない。そもそも賃上げとは、あまり難しくないものなのではないだろうか。

賃金の停滞、ひいては中間層にとどまれるような仕事先の減少が、米国にとって由々しき問題だという点では大方の意見が一致している。しかしよい仕事の数が減ることに対しては、仕方ない運命なのだろうという見方が一般的だ。単なる需要と供給の関係ではないかと思ったりする。または省力化技術や国際競争を理由として、よほど教育水準が高い者に対してでないと、まっとうな賃金を払えなくなったのではないかと問う。

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