フロント:マクファーソンストラット/リア:トーションビームの形式を持つサスペンションは、ロールを低減することで、定評のあった乗り心地を損なうことなく、走行安定性と応答性が高められ、ステアリングギアレシオは17:1から15:1へとクイックに変更された。カングーの美点は残しつつ、商用車的であった部分がブラッシュアップされたと見られる。
大きくなったボディは、もちろん室内空間の拡大につながっており、荷室の床面長は通常時で+100mmの1020mm、後席を折りたたんだ状態で+80mmの1880mmとなった。荷室容量は通常時が+115リッターの775リッター、後席格納時が+132リッターの2800リッターにものぼる。
これまで一切、装備のなかった先進安全装備がついたのも朗報だ。
「アダプティブクルーズコントロール(ストップ&ゴー機能付)」に「レーンセンタリングアシスト(車線中央維持支援)」、この2つを組み合わせた「ハイウェイ&トラフィックジャムアシスト」「ブラインドスポットインターベンション(後側方車両検知警報)」「トラフィックサインレコグニション(交通標識認識)」「ドライバー疲労検知アラート」「オートハイ/ロービーム」など、多岐にわたる。衝突被害軽減ブレーキは、歩行者/自転車に対応するタイプだ。バックモニターがついたのもうれしい。
ディーゼルもレギュラーラインナップに
エンジンは、ガソリン(1.3リッター直噴ターボ・最高出力131ps/最大トルク240Nm)だけでなく、ディーゼル(1.5リッター直噴ターボ・最高出力116ps/270Nm)もレギュラーラインナップに加わった。
ディーゼルのカングーは、2021年に6速MTモデルが400台限定で販売されたのみだったから、待望のラインナップだといえそうだ。なお、トランスミッションはガソリン/ディーゼルとも、デュアルクラッチ式の7速EDCのみがひとまず用意される。ドライブモードが「ノーマル/エコ/スポーツ」ではなく、「ノーマル/エコ/ペルフォ」と積載量の多いときのためのモードがあるのが、カングーらしい。
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