正念場のヤフーが打つベンチャー投資の勝算

成長の「踊り場」を脱せられるか

ひらやま・りゅう●1976年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本銀行入行、在籍中に米国コロンビア大学でMBA取得。その後ゴールドマン・サックス投資銀行部門を経て、2013年8月ヤフー入社。2014年4月から企業戦略本部長、2015年1月にYJキャピタル代表取締役。

「試験的な段階が終わり、これから本格的な規模でやっていく」と、資金と人員の両面で規模を拡大。これまで手つかずの海外でも投資先を開拓し、インドネシアの会員制ファッションサイト運営会社に出資。国内でも宅配ネットクリーニング『リネット』を運営するホワイトプラスに投資している。

平山氏は日本銀行、ゴールドマン・サックス投資銀行部門を経て2013年8月、ヤフーに入社し、買収戦略などを担当。現在はヤフー本体でM&Aなどを担う企業戦略本部長も兼務している。

YJキャピタルで、〝二足のわらじ〟を履くのは平山氏だけではない。2012年9月にスタートした1号ファンドの立ち上げにもかかわった大矢俊樹取締役は本体の取締役CFO、小澤隆生取締役もネットショッピングの「Yahoo!ショッピング」を担当する執行役員ショッピングカンパニー長を兼任する。

事業の最先端を見ながら投資をやっている

平山氏は「私自身、事業提携の話も投資の話もできる立場で海外に行っている。業務提携の話が持ち上がった延長で資本関係がついてくることもある」と、メリットを説明。「(兼務しているために)100%注力している人が少ないという欠点はあるが、事業の最先端を見ながら投資をやっていることの意味は大きい」と力を込める。

YJキャピタルの新体制は、ヤフー本体でいずれも執行役員を務める田中祐介、村上臣、宮澤弦の各パートナーのように、起業経験のあるメンバーを増やしたことが特徴だ。平山氏は「投資マネーはあちこちに溢れてきており、おカネ自体はコモディティになりつつある」とベンチャー投資の市場環境を指摘。「その中で、おカネ以外にどのような価値をつけられるかが大事になっている。YJキャピタルのメンバーが自らの経験を伝えられることは、お金を受けるベンチャー企業に対して、明確な価値になる」と人選の狙いを語る。 

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