維新・馬場代表「統一地方選は600議席を目標に」 「大阪モデルの成功を堂々と全国に訴えていく」

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馬場伸幸(ばば・のぶゆき)/日本維新の会代表。1965年大阪府堺市生まれ。1986年より衆議院議員中山太郎氏の秘書を8年間務める。1993年堺市議会議員。 2011年堺市議会第76代議長に就任。2012年衆議院議員選挙に初当選。2022年8月より現職(撮影:尾形文繁)

塩田:統一地方選では4月9日に大阪府知事と大阪市長の選挙が行われます。展望は。

馬場:吉村洋文知事は知名度も人気も高いですから、頑張って選挙をやれば大きな失敗はないと思います。大阪市長は、わが党の候補は横山英幸さん(大阪維新の会幹事長。前大阪府議)に替わりましたが、松井一郎市長と比べて知名度も全然低い。チーム野球でいかにうまく押し上げていくかが最大のポイントですね。

もし知事と市長がねじれになれば、活性化しつつある大阪の将来は頓挫するんじゃないですかね。大阪の選挙では、自民党と共産党が組んだりとか、維新に勝つためなら「何でもありの大阪方式」が伝統的になっています。相手がそういうことをやれば、決して侮れないと思います。徹底的に戦いをやる気甲斐性(きがいしょ)で臨むしかないですね。

大阪都構想は「府・市合体」で

塩田:大阪都構想は2度の住民投票否決で失敗に終わった形になっています。再挑戦は。

馬場:吉村知事は「大阪都構想の住民投票を今のままの形でやることはない」と明言しています。大阪の場合、大阪府と大阪市の合体というプランが一番いい。ベストの選択肢だと思います。

私の個人的な思いですけど、都構想実現のベースになっている大都市法(大都市地域における特別区の設置に関する法律)は欠陥品だと思う。「大阪市の解体・大阪府への編入」という建て付けになっているため、住民投票ができるのは大阪市民だけです。

大阪市を解体して大阪府に編入するという言い方自体がおかしい。「府・市合体」が正解です。大阪全体に関係することですから、3度目にチャレンジするには、法律を改正して府民全員の住民投票にするとか、やり方を変えないと、批判が出てくると思います。

塩田:2018年11月に「25年大阪・関西万博」の開催が決まりましたが、コロナ大流行は今も収束の見通しが立たない状況が続いています。2年後の開催への影響は。

馬場:第8波もピークアウトしていると言われています。感染対策をきっちり行えば、開催時までには大きな懸念はなくなるのでは、と思います。万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」で、「健康と長寿」ですから、会場で感染が爆発することになれば、ブラックジョークみたいになります。そのへんの対策はきちっとやらないといけない。

塩田:一方で、維新が推進するIR(統合型リゾート)開設に、根強い反対があります。

馬場:反対される方の根本は、大阪湾の埋立地の夢洲でさらにお金を使ってビッグプロジェクトをすることだと思うんですけど、すでに4000億円ぐらいが投入されている夢洲をあのまま未来永劫、放置することがどれだけ多くのマイナスを生み出すか、考えていただきたい。死にかけた埋立地を再生させ、利用・活用していく方向とは真逆に進んでいく話です。その点を対比させて考えれば、ご理解いただけるのではないかと思います。

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