首都圏・関西の人もお得、JR東海「破格の切符」たち 在来線より安く新幹線利用、高山往復半額も

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とくに東京・静岡方面から名古屋方面へ向かう場合、豊橋着9・11・13・15・17・19時台なら毎時35分着の「こだま」を利用し、豊橋で一旦改札を出てもその後毎時54分発の「ひかり」に乗れる。また、豊橋53分着の「ひかり」利用の場合もその後08分発の「こだま」に乗れるので、新幹線変更券を購入する時間を長すぎも短すぎもせずに確保できる。一旦降りても、名古屋到着は前者の乗り継ぎの場合なら8分遅くなるだけで済む。後者の場合は23分遅くなる。

例えば通常の往復運賃・料金と、カルテットきっぷ・新幹線変更券平日往復料金2820円+はみ出し区間の往復運賃・料金で比較すると以下のようになる。

・名古屋―浜松間(通常9020円)
 カルテットきっぷ併用:5920円(3100円お得)
・名古屋―静岡間(通常1万1880円)
 カルテットきっぷ併用:1万500円(1380円お得)
(※豊橋―静岡間特急券を浜松で区間を分割して購入した場合の料金)
・名古屋―東京間(通常2万1120円)
 カルテットきっぷ併用:1万9960円(1160円お得)
・豊橋―京都間(通常1万4280円)
 カルテットきっぷ併用:1万3160円(1120円お得)
・豊橋―新大阪間(通常1万6480円)
 カルテットきっぷ併用:1万4700円(1780円お得)

ただし、土・休日は後述する「新幹線名古屋往復きっぷ」「新幹線豊橋往復きっぷ」のほうが安い。

新幹線「往復きっぷ」は土休日がお得

一方、新幹線利用者向けには「新幹線名古屋往復きっぷ」「新幹線豊橋往復きっぷ」も発売されている。こちらは単純に往復利用が安くなる切符だ。

名古屋―豊橋間の新幹線「ひかり」「こだま」普通車自由席が平日2940円(=片道1470円)で、カルテットきっぷ+新幹線変更券に比べると高いが、土・休日は2360円(=片道1180円)と、カルテットきっぷ+新幹線変更券と比べても110円安く、通常2330円のところがほぼ半額だ。在来線利用の普通運賃より160円も安く、名鉄の普通運賃(1140円)と比べても40円しか変わらない。

こちらもカルテットきっぷ同様、名古屋―豊橋間からはみ出して利用する場合は一旦改札を出て、はみ出す区間分の切符を購入して再入場が必要だが、長距離利用でもかなりお得だ。カルテットきっぷと違って新幹線変更券を購入する必要もなく、下り方面の場合は列車にもよるが名古屋で「のぞみ」接続の合間に一旦改札を出ればタイムロスもない。東京への往復で利用する場合は、豊橋停車の「ひかり」は1分しか停車時間がないため、その前後の「こだま」と併せての利用になるだろう。

ただし、利用日当日のみ発売・有効なので、日帰り利用前提だ。東京で宿泊を伴う場合は、発売から1カ月有効のカルテットきっぷと新幹線変更券、そして豊橋—東京間の切符を併用するといいだろう。

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