辞めてほしくない部下が「退社を決断する瞬間」 いい職場風土にするために大切な「関係密度」

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やる気が向上し、いい職場風土にするために、大切なキーワードがあります。それが「関係密度」です。

社員間のコミュニケーションを円滑にするためには、単純に飲み会や1on1面談を定期的に実施したり、朝礼で社員が1人ひとり話す機会を設けたり、関係性をシステム化して測れるようにしたりすればいいというわけではありません。

それだけでは職場風土は変わらないのです。そこで大切になるのが「関係密度」です。

「関係密度」とは組織内のメンバー同士が目的を共有し、役職や部署に関係なく、1つの目標を達成する仲間としての関係性を構築できているかどうか、をはかる指標です。

この関係密度が高い職場の社員には共通する特徴があります。

・企業、社長やほかの社員の考えと自分の考えが共通していると考えている
・社員が互いに相手の部門や役職といった所属を気にしていない
・特別な準備なく、思ったことを素直に話すことができると感じている
・「なぜこの企業なのか」「なぜこの仕事なのか」「なにがしたいのか」を話す機会が多い
・会議などの場で話した内容の正解・不正解の評価を気にする必要がない
・働き続けることで、自身の考えや方向性が明確になることを期待している

どうでしょうか? あなたの職場はこうなっているでしょうか。

「関係密度」の高さは、接触の質と量で決まる

では「関係密度」にさらについて具体的にみていきましょう。「関係密度」を高めるために必要なのは接触の量と質です。

まずは、接触の量について説明していきたいと思います。

皆さんは、初めて会った人に対して「ちょっと苦手かも……」と感じても、何度となく接しているうちに、いつの間にか仲良くなっていたという経験はないでしょうか?

接触の量が増えるほど好印象を持つようになる心理現象を、心理学では「ザイオンス効果」といいます。恋愛で「結局はマメな人が勝つ」といわれる、ある種の必勝方程式も、このザイオンス効果からきていることが想像できます。これは、組織の社員同士の関係性の醸成でも、もちろんいえることです。

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