油圧技術で変幻自在、キャンピングカーの新潮流 老舗カヤバが仕掛けたコンセプトモデルに迫る

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
スマートフォン用アプリ
各種操作を行うスマートフォン用アプリの概要(写真:カヤバ)

走行時の走行安定性については、車体をコンパクトにするだけでなく、フロントサスペンションに電子制御式セミアクティブダンパーを搭載することで、より快適な乗り心地も実現する。乗用車向けサスペンションで培った技術を応用したというダンパーは、速度や路面状況に応じ、減衰力を自動調整する機構を持つ。これにより、例えば、段差がある路面や悪路では、硬めの減衰力とすることで車体に起こる上下の動きを抑え、逆に、路面状況がいい舗装路では柔らかめにし、快適性を向上させることが自動でできる。また、レーンチェンジ時のライントレース性や、車体のロールを少なくする効果を出すことも可能だ。

同社の担当者によれば、こうした足まわりの機能は、一般的なキャブコンに乗るユーザーなどからの調査により、課題を解消するために開発したという。とくに乗車定員が7名など、大人数を乗せられるタイプは車体も大きく、車両重量も重めなことで、走行安定性に不安を持つユーザーも多いという。カヤバ製キャンピングカーは、そうした課題を独自技術でカバーできることも注目点だ。

ちなみに停泊時のキャビン部を拡張したり、車体の傾きを調整する機能、走行時のサスペンション設定などは、アプリを使い、スマートフォンやタブレットで操作や設定ができるようにするという。アプリについても現在開発中だが、これにより、ユーザーの利便性をさらに向上させることも目指している。

一般的な他社のキャブコンと比較

エアコン
展示車両に装着されていたエアコン(筆者撮影)

このようにカヤバ製キャンピングカーには、独自の油圧技術を駆使した機能が数々ある。ほかにも展示車両では、室内の壁内側に断熱材を施工したほか、エアコンなどの家電も装備する。また、のんびりと足を伸ばせるソファやキッチンも備え、かなり本格的なキャンピングカーに近い装備を持つといえる。

次ページカヤバ製キャンピングカーの発売は?
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事