湯船で揚がるコロッケの大反響、仕掛け人の告白 無名からSNS発デザイナー、バズった裏側を語る
どちらも、いまひとつな気がした。
足りないと思ったのは、見た時に「なるほど!」と思わせる説得力、つまり論理的なコンセプトだ。
とはいえ、真面目に考え過ぎるとアイデアに遊びがなくなるので、
「言われてみれば、そんな気もするなぁ……」
「そういう見方をすれば、確かにそう考えることもできるね」
と思えるくらいの屁理屈がちょうどいい。
熱い湯船に放り込むのだから
カニは陸に上がってきた時に泡を吹くらしいので、湯船の中で泡を吹くのでは辻褄が合わなくなる。ビールと浴槽のお湯はどちらも液体だからあまりにもイメージが近すぎて、ベタに感じる。やはり、モチーフは固形物が最適なのだろう。
お湯に放り込んだ途端に出現する、細かい泡……。
「揚げ物をする時の油のシュワシュワは、どうだろう」
固体を液体に放り込む動き、高温の油に入れると始まる反応。油ほど高温ではなくとも、湯船のお湯は熱い。熱いお風呂に浸かっているということが、お風呂に入っている時のひとつの気持ち良さでもあることを考えると、その温度感を揚げ物型のケースによって感じられるのならば、屁理屈ながら、論理的な説得力になる。
だんだんと見えてきた。
固形の入浴剤を入れるとなると、唐揚げの形をしたケースでは本物の唐揚げよりも大き過ぎるし、細長いエビフライでは細すぎて、入浴剤を割らないと入れられなさそうだ。
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