湯船で揚がるコロッケの大反響、仕掛け人の告白 無名からSNS発デザイナー、バズった裏側を語る
コロッケ型のプラスチックケースに固形の入浴剤を入れて湯船に浮かべると、まるでコロッケが油で揚げられているように見え、熱々のお湯に浸かっているような感覚でお風呂を楽しむことができる――。
PC上で写真を組み合わせるデジタルコラージュ(合成写真)による「コロッケ型の固形入浴剤ケース」をデザインして、Twitterへ投稿して10万いいねを獲得するなど話題になったデザイナーの「いま いません」さん。著書『自己満足のデザイン 無名からSNS発デザイナーへ』より一部抜粋、再構成して、このユニークな商品が誕生した裏側と、その前後に本人に起きたことを綴ります。
コロッケを揚げるような熱さを体感!?
この作品制作のきっかけは浴室でのひらめきだった。
2020年、コロナ禍になって、自主制作作品のアイデアを考える場所が浴槽になった。
そんな浴槽でのリラックスタイムのお供と言えば、入浴剤だ。
「本当に効果があるか?」
と効能を疑ってしまうが、つい色々な種類を買ってしまう。体の疲れをとりたいという思いは、「明日が良くなりますように」という願いにも似ている気がするので、ポジティブで好きだ。
何より、固形の入浴剤がシュワシュワとお湯に溶ける姿は、見ていて楽しい。世の中に溢れかえるエンタメに比べれば、なんてことのない楽しさ。それなら、この無意味とも言える、マニアックでニッチな「入浴剤がお湯に溶けていく時間」を楽しむアイテムを作れないだろうか……。入浴中の些細な考えが、この作品を作るきっかけになった。
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