「池袋ウエストゲートパーク」23年後もヒットの訳 2000年代に刺さった仕掛けがNetflixでウケた
“伝説のドラマ”とされている作品がある。2000年にTBS系列で放送された『池袋ウエストゲートパーク』だ。これが今年になってNetflixで配信開始。再放送ドラマにもかかわらず、Netflixの人気作品ランキング日本トップ10(テレビ部門)で2週連続3位、3週目も4位という好調な滑り出しを見せている。
2週目にいたっては、同時期に配信開始された『舞妓さんちのまかないさん』などのNetflixオリジナルの最新ドラマを抑えての3位という堂々たる“再ヒット”。ここにはどんな理由があるのか、探ってみたい。
キャストも制作スタッフも豪華すぎる
この作品を知らない方、忘れている方もいると思うので、まずは『池袋ウエストゲートパーク』(以下『I.W.G.P.』)とはどんなドラマだったのか、おさらいしておきたい。
『I.W.G.P.』は2000年4月から6月にかけてTBS系列で放送されたドラマで、当時29歳の宮藤官九郎が初めて連続ドラマの脚本を担当した作品だ。プロデューサーの磯山晶とはこの作品のあともタッグを組み『木更津キャッツアイ』や『タイガー&ドラゴン』、第29回向田邦子賞を受賞した『うぬぼれ刑事』といった名作を送り出し続けることになるが、その起点となった作品である。
メイン演出は、当時45歳で『金田一少年の事件簿』や『ケイゾク』のヒットで波に乗っていた堤幸彦。主題歌はSADS、音楽にはKICK THE CAN CREWとしてメジャーデビューする前年のKREVAが名を連ねていたりと、すでに評価されていた者、その後評価されることになる者が絶妙なバランスで集っていた。
その後開花することになる才能は、スタッフだけではない。
主人公マコトを演じたのはTOKIOの長瀬智也。「めんどくせえ!」が口癖なのに、困っている人を放っておけず、喧嘩も強い。女性にはモテるが安易に手を出さないという、男も憧れる主人公像だ。すでにこれが6本目の連ドラ主演作だった長瀬だが、この作品を機に男性人気も広がり、俳優としての評価を盤石なものとした。
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