今年で40周年「カシオG-SHOCK」山形工場の凄み 女性マイスターたちが支えるハイエンドモデル
ショールームでは、羽村市にあるカシオのテストセンターで使用されている、耐久性、耐振動性、耐衝撃性をテストする機械も展示されていた。
G-SHOCKの衝撃吸収・制振材に使われているシリコーンを主原料とする柔らかいゲル状素材「αGEL(アルファゲル)」を使った衝撃吸収マットに実際に卵を落としてみたが、卵は割れなかった。
水中にディスプレイされたG-SHOCKの間を魚が泳ぎ回る縦長の水槽(魚は毎朝餌を与えられている)を眺めたり、身長1.5メートルのG-SHOCKマスコット(顔はG-SHOCKの文字盤をイメージ)のプラスチック製フィギュアと一緒に写真撮影したりすることもできた。
ショールームの窓からは、生産ラインや大文字のGの形をした組み立て台を見ることができた。組み立て前の部品は、隣接エリアの工場で生産されている。
クリーンルームも見学
クリーンルームの見学は、ムーブメントの組み立てラインから始まった。頭からつま先までブルーのダストスーツに身を包み、ふくらはぎのあたりまでジッパーがついたブルーの長靴を履いてエアロックをくぐる。時計製造技術部の責任者に案内されつつ、自動化された生産工程が24時間365日稼働しているという説明を受けた。
プラスチック製の小さな歯車やローターなどの部品が機械から次々と作り出され、それらがベルトコンベアによって自動で運ばれ、最終的にムーブメントに組み上げられていく。ある機械は、部品が正しい向きになっているか確認するものだった。角度や側面も検査し、不良品は排除するという。
「これらの機械は、すべてカシオによる日本製です」。説明してくれた責任者は、機械に書かれたカシオの名前を指さした。尾の先に赤いランプが付き、青い耳が2つ付いた犬のような姿をした機械もあった。
「エンジニアは機械の形で遊ぶことができます。機能的でありながら、遊び心もある機械たちです」