篠崎愛「サテライトオフィスCM」が関心引いた証拠 テレビCM、40~50代男性がネット検索で熱心に調べた

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2022年9月 テレビCM指名検索スコアランキング

(外部配信先ではランキングやグラフ・図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

過去最大規模の新規感染者数を記録した新型コロナウイルス感染症の第7波が収束に向かいつつあった2022年9月。世情を反映してか、東京都による「こまめな換気による感染対策」を推奨するCMが最も高いスコアを記録した。

2020年に新型コロナウイルスのパンデミックがはじまって以来、感染対策を取り入れた「新しい生活様式」が浸透してきていることを受け、テレビでも関連するサービスや製品を訴求するCMを見る機会が増えている。

2022年8月の指名検索スコアランキングではトゥーコネクトの小型空気清浄機「Airdog(エアドッグ)」が1位だったが、同9月は6位に「新しい生活様式」に対応したサービスとして、「サテライトオフィス」のCMがランクインした。

「サテライトオフィス」躍進の要因は篠崎愛さん?

昨年9月に主に放映していた「歌編」は、記事冒頭で紹介した内容。主にサービス認知を目的としていた。一方、昨年2月に主に放映していた「カフェ編」は、クラウドに関する悩みを抱えているビジネスパーソンのぼやきを篠崎愛さんがカフェで偶然耳にしたという設定。「ワークフロー」や「セキュリティー」といった具体的な課題に対して、サービスへの理解を深める内容になっている。

昨年1~9月で合算すると、「歌編」の指名検索スコアのほうが「カフェ編」よりも約1.5倍高かった。つまり、サービスへの理解を深めることを重視したCMよりも、サービス名の認知を目的としたCMのほうが視聴者により多く検索された──より深く刺さったということだ。

総務省の「通信利用動向調査」によると、令和3年のテレワークを導入している企業の割合は51.9%で、前年度の調査から4.4ポイント上昇している。高いニーズを背景にCMを投下したと考えられる「サテライトオフィス」のCMだが、同様のサービスを訴求するCMはほかにもある。

そんななか、なぜ「サテライトオフィス」のCMにとりわけ高い効果があったのか。

それほど認知度の高くない商品やサービスのCMは、サービス内容を15秒のCM放映時間で理解してもらうことや、とにかくサービス名を覚えてもらうことを意図したものが多く、「サテライトオフィス」のCMもそれらのポイントを押さえたつくりになっている。そのうえで他社よりも高いCM効果を発揮できた要因は篠崎愛さんを起用したことである、というのが筆者の仮説だ。

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