【産業天気図・乗用車】米GM、フォードの経営不振で日本勢がM&A?人民元切り上げは逆風に

●お天気概要
 国内市場は成熟、海外市場が順調という業界全体の流れに変化はない。鋼材高騰もピークを過ぎた感があり、各社とも得意の原価低減で吸収できる見込みだ。トヨタとスズキは今期減益の可能性があるが、これは先行投資負担などが主因で、新車販売自体は順調に拡大する。日産、ホンダ、マツダは(伸び率こそ鈍化するが)最高利益を更新する勢いが続く。反対に「負け組」は新車販売が伸び悩む富士重工業(スバル)、リコール問題を引きずる三菱自動車の2社。勝ち負けの差は、より鮮明になっている。

●今後の注目点
 米ゼネラル・モーターズとフォード・モーターの経営不振の波及に注目だ。たとえばフォードがリストラで傘下のジャガーやボルボ、ランドローバーなどを手放せば、日本勢がブランドを目当てに買いに回る可能性がある。また、自動車という自国の基幹産業の苦戦は米政府の中国人民元切り上げ圧力に拍車をかけている。元切り上げとなれば中国市場での競争は欧米自動車メーカーに有利に働く。反対に円は元とリンクしやすく、日本勢には不利となる可能性がある。
【野村明弘記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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