「距離感が難しい相手」に使える敬語で話すコツ 敬語には人間関係の潤滑油としての効果がある

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

大切なお客様に対する言葉遣い、相手への配慮を十分に伝えながらもくどい言い回しにしないためには、どのようなことを心がければよいでしょう。

「このたびは、本当に申し訳なく思っている次第でございまして、何とお詫びを申し上げればいいものやら……」延々やっていけば丁寧さが伝わる、というものでもありません。

敬語の使い方が面白いほど身につく本ーーあなたの評価を下げている原因は「過剰」「マニュアル」「繰り返し」 (ビジネスベーシック「超解」シリーズ)
『敬語の使い方が面白いほど身につく本ーーあなたの評価を下げている原因は「過剰」「マニュアル」「繰り返し」』(あさ出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

簡潔であっても丁寧さを感じるのは、「古風な」表現、少し硬い表現です。丁寧というよりは、丁重な言い方と言ったほうがいいかもしれません。

普段は話し言葉としては使わない表現ですが、特別な場面では、こうした文語的表現の効果を利用してもよいでしょう。

「このたびは、誠に、申しわけありません」

「本当に」と言うとくだけた印象になるところを「誠に」にすれば、襟を正した印象になります。

このほか、丁重な言い方には次のようなものがあります。

「いただく」 → 「頂戴する」
「見せていただく」 → 「拝見する」
「お借りする」 → 「拝借する」
「お聞きする」 → 「拝聴する」
「読ませていただく」 → 「拝読する」

丁重な言い方は、相手をたてて距離をとるときや、こちらの不手際をお詫びするようなときに使うのがおすすめです。

敬語を上手に選んで相手と適切な距離をとるためにも、 数多くの敬語表現を身につけておきましょう。

合田 敏行 一般財団法人NHK財団・エグゼクティブアナウンサー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ごうだ としゆき / Toshiyuki Goda

1958年東京都出身。1980年、東京大学文学部国語国文学科国語学研究室を卒業。
NHKにアナウンサーとして入局。東京アナウンス室では、「ひるどき日本列島」「くらしの経済」「実践はなしことば」「アイデア対決ロボットコンテスト」などの番組を担当。長崎放送局長、放送文化研究所研究主幹などを経て、現職。
現在、NHK放送研修センター・日本語センターで、企業向けの研修などを担当。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事