冷凍母乳が売れる!期待と不安の製品開発

低体重児の栄養補給や腸疾患に効果あり?

グレッティ・アマジャは母乳を売りこの5カ月で2000ドル以上を稼いだ(写真:Ryan Stone/The New York Times)

5カ月前、マイアミに住むグレッティ・アマジャが無給の産休を取った時、彼女は生活費を稼ぐために「副業」を始めた。生後間もない娘に与えた母乳の残りを売るのだ。これまでに2000ドル以上を稼いだ。

アマジャの冷凍母乳は、全米のほかの数百人の母乳とともに医薬品工場によく似た工場に空輸される。その内部で母乳は濃縮されて高タンパク製品となり、新生児集中治療室にいる超低出生体重児に与えられる。同製品の赤ちゃん1人当たりの売り上げは数千ドルだ。

可能性に満ちた母乳

太古の昔から存在し、基本的な栄養源である母乳は、いまや産業用の原料となりつつある。同時に、さまざまな懸念を持たれながらも、急成長するバイオテクノロジー産業の最前線ともなっている。母乳加工用の工場を所有するプロラクタ・バイオサイエンスは、ベンチャーキャピタルから4600万ドルの投資を受けた。

同社CEOのスコット・A・エルスターは、「母乳は白い血漿(けっしょう)のようなもの」と語る。血漿はドナーから集められて免疫グロブリン製剤などの医薬品の原料となり、感染症の予防や血友病の血液凝固などのために用いられる。彼は母乳をこの血漿にたとえている。

次ページ母乳活用は赤ちゃん以外にも広まるか?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • あの日のジョブズは
  • 西村直人の乗り物見聞録
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • おとなたちには、わからない
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
スペシャルインタビュー<br>元ラグビー日本代表・畠山健介

今年から米メジャーリーグ・ラグビーのチームに所属、華やかな選手生活とは裏腹に幾多の葛藤を乗り越えてきた畠山選手。「ラグビーファンの拡大には、リーグのプロ化が不可欠だ」。新天地にいる今だから見えてきた日本ラグビー改革論を熱く語ります。