"コイン投げ"の方程式でわかる「あなたの寿命」 理論物理学者が「病は気から」を科学的に検証

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宇宙
人のからだのぬくもりは、なんと太陽の1万倍といいます(写真:Aoao2981/PIXTA)
「現代物理学では、実体としての過去も未来も存在しない」と話す、理論物理学者の佐治晴夫氏。「今、まさに過ぎ去ろうとしているこの瞬間という時間を創出する営みこそが、生きているという現実なのかもしれません」といいます。ご自身は80歳直前に、標準治療法がなく難病に指定されている悪性前立腺導管癌の全摘手術を受け、余命5年を宣告されながらも、生き生きと精力的に活動されています。
美しい言葉でつづる宇宙と生命の不思議を、佐治氏の著書『この星で生きる理由―過去は新しく、未来はなつかしく―』より一部抜粋、編集してお届けします。

地球は、太陽からのエネルギーと引力の2つに支えられて虚空の宇宙空間を旅している孤独で小さな星です。

太陽の大きさを直径1mのバランスボールだとすれば、地球はそこからおよそ100m離れたところにある直径1㎝の小さなビー玉です。木星は直径11㎝の夏ミカンで520m先を回っています。一番遠くにある海王星は3000m先を回っている直径4㎝のピンポン玉です。

地球からもっとも遠いところにある地球の人工物は、1977年に、太陽系・外惑星探査を目的として打ち上げられたNASAの宇宙探査機、ボイジャー1号で、現時点での地球からの距離は、光の速さで走って21時間半かかる233億㎞、この縮尺でいえば、15㎞先にいるコロナウイルスの1/10の大きさです。

今でも、その探査機は私たちの感覚器官の延長として、地球とつながっています。

人の“からだのぬくもり”は、太陽の1万倍

さて、太陽から地球が受けとっているエネルギーは、1cm²あたりおよそ毎分2㎈です。そこで、地球から太陽までの距離1億5000万㎞(=1.5×1013cm)を半径とする大きな球面を想像してください。

球の表面積の公式(※1)を使ってその表面積を計算すると、{4×3.14×(1.5×10132}cm²になりますが、2㎈にその表面積をかけることによって、およそ6の後ろに0を27個つけた6×1027㎈になります。

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