鉄道の終夜運転縮小、「利用減」以外にもある事情 2022~2023年の年越し、関西は復活する路線も
年末といえば、年越しをどう過ごそうかと考える時期だ。自宅や帰省先でNHKの「ゆく年くる年」などを見てのんびりする人が多いだろうが、年越しのカウントダウンイベントに参加したり、年明け後の未明に初詣に行ったりする人もいる。
そんな人たちのために、鉄道各社は大みそかから元旦にかけて夜通し電車を走らせる「終夜運転」を実施してきた。以前は沿線に有名寺社のある都市部の各社が行っていたが、近年は縮小が進み、コロナ禍に入って初の年越しとなった2020~2021年は全国で中止となった。
2022年の年末は、コロナ第8波が広がりを見せているものの、人々はコロナ前の生活を取り戻しつつある。ほとんどの人がマスクをしているものの、電車は混雑するようになり、都心部の人通りも増えてきた。2022~2023年にかけての終夜運転は、そんな状況の中で行われる。
宇都宮線や高崎線、埼京線は運転なし
関東圏の鉄道各社は縮小の傾向だ。JR東日本は山手線が15分おき、京浜東北・根岸線は桜木町―大宮間で20分~50分おき、中央・総武線各駅停車は三鷹―千葉間で10分~80分おき、中央線快速は三鷹―高尾間で30分~60分おきの運転だ。青梅線は上下2往復(宮の平―沢井間は停車せず)、総武本線・成田線は千葉―成田間で2往復、横須賀線は横浜―逗子間で80分おきに運転する。
昨年は運行した宇都宮線、高崎線、埼京線、湘南新宿ライン(逗子・大船―大宮間)では実施しない。
同社に聞くと、昨年度も含め過去の利用状況や沿線でのイベント開催状況などを踏まえて見直しを行ったという。宇都宮線や高崎線はとくに利用が少ないため、今年は取りやめにしたとのことだ。横須賀線は横浜―逗子間に区間を縮小するが、これは今年も終夜運転を実施する京浜東北線や山手線と並走する区間があることを考慮している。
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