阪急「京とれいん」、ダイヤ改正で定期運行終了 特別料金不要で優雅な旅気分味わえた観光列車
阪急電鉄は2011年から京都線で土休日に観光特急「京とれいん」を運行してきたが、ダイヤ改正にともなって2022年12月で定期運行を終了する。
京とれいんは、外観や内装に京風のデザインが施された車両で、乗ったときから京都への旅気分が味わえる列車だ。2019年には「京とれいん雅洛」が加わって2本の体制となっていたが、このうち初代の京とれいんが定期運行を終える。
特急車両を改造
今回、定期運行を終了する京とれいんは特急車両の6300系を改造したもので、もともとは阪急京都線の特急列車で長らく使用されていたものだ。
6300系は1975年に登場、扉を両端に寄せ、扉の間には転換クロスシートと呼ばれる2人がけの座席が並んでいる。ほとんどの座席は進行方向に向けて設置され、背もたれを動かすことで座席の向きを変えることができる。
特急車両と言っても特別に料金を支払う必要はなく、通勤・通学で豪華な設備を備えた列車に乗ることができる。観光的なデザインが施された列車が特別な料金を支払う必要はないという点からも、破格の観光特急とも言えるだろう。
阪急京都線の特急は、大阪梅田と京都河原町の間を結んでいるが、JR西日本や京阪電車と競合している。そのため、車両の設備には力が入っていて、6300系の後継として導入された9300系でも転換クロスシートを備えている。
この9300系の導入により、6300系は2010年までに阪急京都線の特急運行から引退、一部の車両が支線の嵐山線に転用されたが、京とれいんは引退した特急車両を活用する形で生まれたものだ。
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