阪急「京とれいん」、ダイヤ改正で定期運行終了 特別料金不要で優雅な旅気分味わえた観光列車

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京とれいんでは8両編成だった特急車両を6両編成に短縮、「和・モダン」という考えを基に2両ごとに内装のデザインを変えている。

特に力を入れて改装されたのが中間の3・4号車で、京町家を想像させるデザインを取り入れている。出入り口付近は縦格子のパーティションを備えているほか、座席はボックス席として背もたれなどには畳を使用し、座布団は茶色の笹蔓(ささづる)柄とするなど、和風を極めたものとしている。

大阪梅田寄りの1・2号車と京都河原町寄りの5・6号車は転換クロスシートのままだが、内装を一新、1・2号車では座席を蘭の花散らし柄を添えた赤紅色としているほか、5・6号車では麻の葉柄の千歳緑としている。

外観は、阪急マルーンと呼ばれる茶色系の色を維持しつつ、金色の京扇を大胆に添えている。京扇の中には花や草木の柄があり、京扇の間を曲線で結んで京都らしい高級感を出している。

ホーム柵の導入駅を通過

京とれいんは2011年3月から土休日を中心として日中に運行され、停車駅は大阪梅田付近と京都河原町付近の駅に加え、嵐山線が分岐する桂に絞っている。昔の阪急京都線の特急の停車駅に似た形で、あたかも6300系が京都線の特急に復活したかのようにも見える。実際には特急の後を追う形で運行され、停車駅が少ないために、途中駅では前を走っている特急に追いついてしまうこともある。

運行開始当初、6300系の京とれいんも快速特急として運行されていた。2019年には京都線の特急が停車する十三で可動式ホーム柵(ホームドア)が設置されたが、6300系はホーム柵とドアの位置が合わず、「快速特急A」という種別を新たに設定して十三を通過している。実際には十三に停車しているが、停車を前にして「この電車は十三駅では扉が開きません」という独特の案内があり、ドアを開けずに発車して「通過」している。

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