親が子のために「代理婚活」15年で参加者激増の訳 嫁姑問題に悩まされることが少なくなる…?

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親心から心配してくれているとは理解しつつ、結婚相手は自分で見つけたい。勝手なことをしないでほしいと告げて、その後しばらくは連絡を取らなかったという。

親子で手を取り合って結婚という目標に向かえるか、親子関係にヒビが入るのか。代理婚活の成否は紙一重でリスクも大きい。それでも親に頼むメリットはどこにあるのか。宮越さんは「親と子、双方にとっていい点がある」と話す。

「親側のメリットは、親同士が先に会って情報交換をすることで、互いにどんな家なのかがわかっていること。両家の付き合いが円滑になります。さらに結婚後、親同士が応援し、口を出さず子どもたちを見守るという傾向があります」

婚活の場に出ることは、親にとって想像以上に心理的負担があるのだという。子の結婚というゴールを見届けることで達成感を得て、その後は干渉の度合いが減り、子どもの家庭とはいい距離感を保つことが多いようだ。

「当事者である子ども側のメリットは、結婚相手を自分の親に会わせるというハードルがなく、安心感があること。親が見定めて認めてくれた相手なので、結婚までが早いんです。婚活交流会から4カ月で結納までいった方もいます。嫁姑問題に悩まされることが少なくなることもいい点かもしれません。そうした理由からか、成婚された方で離婚したという報告は聞いたことがありません」(宮越さん)

(週刊朝日 2022年12月16日号より)

子ども本人が能動的であることが大前提

平田さんは「婚活に対して、子ども本人が能動的であることが大前提」とくぎを刺す。

「学習塾を例にするとわかりやすいのですが、いくら親が子どもの偏差値を上げたい一心でさまざまなセミナーに参加したとしても、本人である子どもが勉強をがんばらなければ偏差値は上がりません」

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