岸田首相の増税表明方針「順番が違う」異論の声 自民・佐藤氏「防衛力強化は先に説明が必要だ」

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櫻井氏:「政治的にこんな拙いやり方で、あなたはなさるの?」という感じはする。岸田さんが安倍さんもできなかった防衛費の増加を約束して、実際に踏み切ったことは、とても高く評価している。しかし、防衛費を増額することと同時に、日本経済をきちんと成長路線に乗せなければ、国民生活は苦しくなる。しっかり経済を成長させることを土台にして、経済と軍事の両方やるという構えをつくるのが政治の責任だ。景気は気持ちの問題だ。企業が設備投資をどうしようか、研究開発費をどうしようか、賃上げもやらなければいけないという中で、5年先の増税の話をするだけで空気は冷えていく。岸田さんがやっていることは正しいのだが、やり方がすごくまずい。それと、国債をどうしてあのようにフラットに否定するのか(理解できない)。

佐藤氏:まず今、こういう状況でここが足らないので、こういう形で防衛を強くするということを国民に説明しないといけない。それが先だ。防衛力の中身を(国民に)説明する前に増税というのは順番が違う。中小企業からすでに防衛費増額に対する怨嗟(えんさ)の声が出始めている。せっかくよい防衛強化なのに、企業からすると防衛力強化が悪者になってしまう。今回の防衛力強化は、多くの国民が見たらびっくりするはずだ。戦い方がガラッと変わるから。スタンドオフミサイルを使うことで、防衛のやり方が大きく変わる。先ほどの情報戦の話もそうだが、これだけ防衛が変わるんだということをまず(国民に)説明したうえで、では、どういう手だてで財源をやる(確保する)のか。それには歳出改革、あるいは余剰金もあるだろう。どれくらい足らないので、そこを増税(で賄う)と。手順が必要ではないか。

保育施設での虐待など、保育の問題も

梅津キャスター:保育施設で次々と虐待や不適切な保育が明らかになっている。先月は佐賀県、今月に入って富山県、静岡県、熊本県でも発覚した。今回の件に関連して、櫻井さんの提言を紹介する。「(0歳から3歳の幼児を)家で育てる場合、月額20万円支給を」と。

櫻井氏:いきなりそこに行くと、皆に誤解を生むかもしれない。目の前の緊急事態に対処することが今必要だ。そしてもう1つ。子どもの育て方について、私たち日本国として、もう1回考える必要がある。ある調査によると、3歳までは自らの手元で育てたいという専業主婦、もしくはキャリアを途中でちょっとお休みしてという母親が6割いる。今、保育園などに預ける場合はさまざまな評価はあるが、赤ちゃん1人にひと月20万円がかかっている。もしお家で自分で子育てをしたいお母さんがいたら、その人に同じように20万円払ってあげたらいいのではないか。自分で育てたいお母さんもいる。赤ちゃんを預けて、自分でキャリアを磨きたいお母さんもいる。

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