4人に3人は騙される「フェイクニュース」対策4つ 「自分は大丈夫と考える人ほど危険」調査結果も

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商品のレコメンド、広告、表示されるSNS投稿など、あらゆる内容について、アルゴリズムによってその人の見たい情報が優先的に表示されている。このように、アルゴリズムによって見たい情報ばかりにアクセスするようになることを、「フィルターバブル」という。

エコーチェンバーやフィルターバブルは、どんなに気をつけていても、ネットを使っている限り大なり小なり必ず起こる。結局人間は、自分の見たいものを見ているほうが楽しいのである。重要なのは、そのような現象が起こっているので、自分が見ている世界は社会全体とはまったく異なるということを知っておくことだ。

よく「自分の周りでは〇〇を支持している人ばかりだ、世論調査結果ではそうなっていなくておかしい」というような言説を見るが、それは自分が見ている世界が、偏ったごく一部の世界にすぎないのである。

同じ意見の人ばかりで話していると、集団極性化が起こるといわれている。集団極性化とは、ネット普及前から心理学の分野で立証されている現象であり、集団で討議した結果、討議前の各個人の意見よりも、より先鋭化した決定がなされることを指す。

例えば、左翼の人々が討議した場合はより一層左翼的に、右翼の人々が討議した場合はより一層右翼的になる現象である。

エコーチェンバー現象とフィルターバブルは、正にこれを引き起こす。同じような意見ばかりを見て視野が狭くなった結果、意見がどんどん極端になる。そうすると、自分に有利なフェイクニュースにだまされやすくなる。保守に極端になれば保守派に有利なフェイクニュースにだまされやすくなり、リベラルに極端になればリベラル派に有利なフェイクニュースにだまされやすくなる。

2016年のアメリカ大統領選挙以降、フェイクニュースが世界中で大きな問題となっている背景には、こういった現象が関わっていると指摘される。

ネットとどう付き合えばいいか

このような特性を持つネットとどう付き合っていけばよいのか。ここでは4つの情報と付き合うコツを提示する。

①情報にはフェイクが含まれており、誰でもだまされることを知る

どのような情報もフェイクの可能性はあり、また、人は誰でもだまされる可能性があると肝に銘じる必要がある。とくに、災害時、感染症流行時、そのほか大きな事件が起きたときにフェイクニュースは拡散されやすい。

矢継ぎ早に誤った情報が拡散され、検証が困難なことも多いので、そのような場合は一度ネットから離れて情報収集をやめるのも効果的だ。

とくに人は、自分の考えに合うような内容や、怒りを誘発するようなフェイクニュースにだまされやすい。「それ見たことか!」と思ったり、「こんなの許せない!」と思ったりしたときほど、注意が必要である。

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