2ちゃん創設者が分析「炎上を起こす人」の生態 ネットには「金はないが時間はある」暇人が多い
炎上を起こすのは「たった1%」
慶應義塾大学の田中辰雄教授と、国際大学グローバル・コミュニケーション・センターの山口真一准教授が、2014年に調査会社のインターネットモニター約2万人を対象に「炎上時の書き込み」について調査しました。
その結果、炎上時の書き込み経験があったのは、わずか1.1%にすぎなかったそうです。つまりは、炎上させているのはごく一部の人たちだけだということです。その一部の人たちが何度もしつこく書き込むことで、あたかも多くの意見のようになってしまっているだけなのです。
ネットで炎上していることを冷静に観察してみると、だいたいが「どうでもいいこと」です。ところが、自分には関係のないことでも食いついて「怒ることを趣味にしている」人たちが存在するのです。そういう人たちにとって、ネットは格好の場。身元がばれないままに、いくらでも他人を罵倒できます。
彼らは、誰かを罵倒できるなら、材料はなんでもいいのです。普通の人なら「どうでもいい」とスルーするようなことでも、そこに何か見つけ出しては怒りをぶつけてくる。とても感情的で無為な時間を過ごしているのです。どんなことでも感情論を優先させてしまう人がいますが、それは間違いです。そういう人は自分を客観的に見ることができないために、どんどんエスカレートしてしまうのです。
「ネット右翼」いわゆるネトウヨは、韓国人の国民性について「感情的」と批判します。ネット上にはそうした書き込みがあふれています。しかし、彼らの中に、実際に韓国人と話したことや、韓国に行ったことがある人はほとんどいないと思います。もし、そういう経験があれば、自分の書き込みがいかに現実とかけ離れているのかに気づけるはずですから。
彼らは、自分が何か具体的に迷惑を被ったわけでもないのに、有名人のちょっとした発言などをわざわざ探し出して怒りを爆発させているのです。それにしても、相手を「感情的だ」と批判する書き込みをしつこく続けるという、その行動のほうがずっと感情的だと僕は思います。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら